個人・法人を問わず,事業者様が取引先に対して有する売掛金を適時に回収することは,事業の健全な維持発展に不可欠です。特に,相手が事業者様にとって大口の取引先であれば,その影響は計り知れません。
事業が苦しい時はお互い様というところもありますし,長年関係がある取引先に対して法的手続を取ることをためらわれる場合もあると思います。しかし,もし相手が自己破産などの債務整理手続をすることになった場合,売掛金を請求することは法律上できなくなってしまいます。売掛金が焦げ付いてしまって困るのは事業者様であり,その従業員の方々です。
その前に,まずはお気軽に弁護士にご相談ください。ご相談者様のご意向を尊重しつつ,法律的なアドバイスをさせていただきます。
債権回収には,時間との戦いという側面もあります。お早めにご相談ください。
売掛金回収までの流れ
売掛金回収の第一歩は,未払売掛金の額を確定するところです。
売掛金の具体的内容については,請求書や伝票などで裏付けられることが多いと思います。口約束のみの契約で資料がない場合でも,取引先が売掛金額を争ってくることは多くないですが,売掛金の具体的内容をどのように裏付けるかがポイントになる場合もあります。
次いで,弁護士を差出人とする内容証明郵便を相手に送付して,売掛金の支払いを催告します。支払いがない場合には法的手続を取るという内容の書面を弁護士から送ることで,相手に対するプレッシャーをかけることができます。地元の裁判所で訴えを起こされたとなればきまりが悪い,何とか資金を用意して支払う,とこの段階で言ってもらえることも少なくありません。
それでも一向に支払いがなされない場合や,相手の支払方法の提案がこちらの希望とかけ離れている場合,訴訟を提起して売掛金の回収を図ることになります。実際に訴訟を起こされたとなれば,ほとんどの相手が裁判所に出頭してきますから,訴訟手続の中で支払方法を決めていくことになります。訴訟のポイントは,専ら相手がいつまでにいくら支払うことができるかであり,売掛金の額については争いになりづらいため,有利な和解で解決できる可能性が高いと思います。
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当事務所では,株式会社様,個人事業主様の顧問契約を承っております。顧問契約を締結されている場合,個別案件をご依頼いただく場合の弁護士費用(着手金および報酬金)が,通常の報酬規定より3割引となります。
顧問弁護士を付けておくことで,売掛金回収だけではなく,従業員の労働問題,事業に関連する損害賠償請求など,様々な法律問題に対して迅速に相談することができ,適切に対応することが可能となります。