債権回収のイロハ

弁護士の北村です。

個人の方、事業者の方を問わず、売掛金や貸したお金の支払いが滞って困っている、といったご相談は少なくありません。当事者間の話し合いで解決できればいいのですが、上手くいかなかった場合、次の手を考える必要が出てきます。

上記のような債権回収の案件を弁護士が受任した場合、まずは弁護士から相手方に、請求内容を記載した内容証明郵便を送ることが多いです。弁護士から書類が届いたことによって、相手方の対応が変わる可能性もあります。

弁護士が窓口となって交渉しても当事者間の隔たりが埋まらない、あるいは交渉すらできない場合には、訴訟を起こすことが有力な選択肢になります。訴訟を起こして勝訴判決等の債務名義を得られれば、相手方がそれでも支払いに応じない場合、強制執行手続を取ることが可能になります。

ただ、相手方に差し押さえる資産が全くない、あるいはこちらが把握している資産についての情報が足りない場合、強制執行手続は失敗に終わってしまいます。預貯金については具体的な支店名まで把握できるか、給与債権については相手方の勤務先を特定できるかなど、訴訟提起の時点で慎重な調査と見通しが必要です。弁護士による調査が有効な場面もあります。

債権回収は、(特に相手が事業者の場合)時間との勝負という側面もあります。まずは弁護士にご相談ください。

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