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相続第10回目「改正相続法の概要ー配偶者の居住権を保護するための方策」

2019-09-09

弁護士の若林です。

今回は、改正相続法のうち、①配偶者の居住権を保護するための方策について見ていきます。

 現代は「人生100年時代」という言葉が象徴する様に平均寿命が伸びており、従来に比べると相続開始時の配偶者相続人年齢が高齢化しています。そして、高齢の方にとって居住環境の変更は特に大きな負担となるため、相続開始後も住み慣れた住居での生活を希望される方が多いです。
 被相続人の財産に配偶者が居住している不動産が含まれている場合、上記希望を叶えるためには、不動産を配偶者が相続する(所有権を取得する)、又は、不動産を相続する相続人と配偶者間で賃貸借契約を締結する内容で遺産分割協議をまとめられれば良いのですが、残念ながら調整がつかないこともあります。
また、不動産を配偶者が取得することになった場合でも、不動産の評価額が高額で配偶者がそれ以外の相続財産(例えば預貯金や現金等)を相続することができず、今後の生活資金に不安が生じることもあります。
このような事態を踏まえ、法改正の結果、以下の内容の条文が設けられました。

民法第1028条
 被相続人の配偶者は、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、その居住していた建物(居住建物)の全部について無償で使用及び収益をする権利(配偶者居住権)を取得する。ただし、被相続人が相続開始の時に居住建物を配偶者以外の者と共有していた場合にあっては、この限りでない。
 1 遺産の分割によって配偶者居住権を取得するものとされたとき。
 2 配偶者居住権が遺贈の目的とされたとき。
(以下略)

 改正相続法では、配偶者に居住建物の無償使用権限を認める配偶者居住権を新設し、配偶者が居住建物に住み続けることができるようにしました。しかも、配偶者居住権の取得額は居住建物の所有権の取得額よりも低廉であるため、配偶者居住権を取得した上で更にその他の相続財産(現金や預貯金等)を取得しやすくなります。
 さらに、次回以降に触れる「持ち戻し免除の意思表示の推定」が及ぶ事案であれば、配偶者の具体的相続分から配偶者居住権の取得額を控除する必要がなくなります。

別居後の生活費について

2019-08-29

弁護士の北村です。

 

髙田知己法律事務所では,交通事故や債務整理のみならず,離婚・男女問題についても数多くのご相談を取り扱ってきました。

離婚問題について弁護士にご相談されるタイミングは事案により様々ですが,別居が一つの区切りであることは少なくありません。

 

さて,別居中であっても,法律上夫婦は相互に扶養義務を負っています(民法第752条)。そのため,別居後,夫婦の一方(多くの場合妻)は,他方配偶者(多くの場合夫)に対して,生活費の支払いを請求することができます。いわゆる婚姻費用分担請求権です。

婚姻費用には,配偶者の生活費と子の看護養育費用の双方を含むと解されています(因みに,離婚が成立した後には後者すなわち養育費のみを請求することができます)。実務上は,夫婦双方の収入状況に応じた算定表が金額の目安とされることが多いです。

 

婚姻費用の金額について任意の話し合いで決まらなかった場合,家庭裁判所に調停を申し立てることができます(婚姻費用分担請求調停)。この調停は,離婚調停とは別の手続になります(多くの場合同じ期日の中で取り扱われることになりますが)ので,注意が必要です。調停でも決着が付かない場合,家庭裁判所が双方の収入などの客観的資料に基づいて審判を下すことになります。

調停や審判で婚姻費用の支払義務が認められたにもかかわらず,任意に支払がなされない(あるいは途中でストップする)ケースもあります。その場合には,義務者の給与債権等の強制執行(差押え)等を検討することになりますが,現行法の制度下なかなか容易ではない,というのが正直なところです。婚姻費用や養育費の支払実現については,法改正も検討されているようであり,今後の改善が待たれるところだと思っています。

臨時休業のお知らせ

2019-08-22

平素よりご愛顧を賜り誠にありがとうございます。

さて、誠に勝手ながら、8月28日(水)は社内研修のため、臨時休業とさせていただきます。

8月29日(木)以降は通常業務となります。

皆様にはご迷惑をおかけ致しますが、ご容赦の程、よろしくお願い申し上げます。

 

所長 弁護士 髙田知己

令和元年8月の当事務所の受付時間について

2019-08-14

高田知己法律事務所の令和元年8月の受付時間について。お盆期間について通常通り9時から17時(お昼休み時間12時から13時)まで行っています。

連休中の業務について

2019-04-27

連休中の業務についてお知らせ致します。4月27日から5月6日までお休みとさせていただきます。ご不便をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

髙田知己法律事務所

茨城県弁護士会土浦支部の支部長を拝命いたしました。

2019-04-17

弁護士の高田知己です。令和元年度茨城県弁護士会土浦支部の支部長を就任致しました。茨城県弁護士会には水戸・下妻・土浦の三支部があります。土浦支部は、つくば市かすみがうら市石岡市牛久市など近隣地区はもちろん、鹿嶋市神栖市、龍ヶ崎市守谷市など茨城県の南を大きく占める地域になります。土浦支部の弁護士を利用する方々がより弁護士を利用しやすくなるように、また、所属する弁護士が働きやすくなるように、微力を尽くしたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願いいたします。

弁護士と春の風物詩。

2019-03-08

弁護士の北村です。

3月4月は,学校や多くの企業で年度末・年度初めの節目の時期になると思います。一方,弁護士にとっては,12月1月が新規登録の最も標準的な時期であることや,個人事業主の事業年度が1~12月と定められていることから,3月4月が節目という感覚はあまりありません。

もっとも,弁護士にも春の風物詩といえるものがあります。1つ目は,裁判官,検察官や裁判所・検察庁の職員(=公務員)は3月4月が異動時期のため,時おり事件の担当者が交代することです。2つ目は,毎年やってくる確定申告です。〆切まであと1週間,私も早急にやらなければなりません。

因みに,私たち髙田知己法律事務所は茨城県土浦市,亀城公園のすぐそばにあります。天気のよい昼に亀城公園の見事な桜を眺めるのも,私の毎年の春の風物詩です。

 

新年のご挨拶

2019-01-07

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。困っている方の少しでもお力になれるように今後とも精進いたしたいと存じます。年初に当り皆様のご多幸をお祈り申し上げます。

お休みのお知らせ 高田知己法律事務所

2018-12-02

平成30年12月3日は事務所研修のためお休みをいただきます。ご不便をおかけしますがよろしくお願いいたします。

高田知己法律事務所

代表弁護士 高田 知己

こんな証拠があるといい③離婚編

2017-02-24

弁護士の北村です。

シリーズ3回目の今回は,離婚についてです。

 

(1)離婚原因

離婚原因と言っても多種にわたりますが,よく争いになるのは不貞行為・暴力・嫌がらせなどです。これらの事情があったか否かが激しく争われることは少なくありません。

さて,離婚原因にいう「不貞行為」とは肉体関係を意味しますので,異性と頻繁にメールやラインをしていた履歴がある,というだけでは言い逃れの余地があります(とはいえ,文面だけから肉体関係があったと推認できることもありますし,怪しいやり取りを見つけたら消されたりする前に写真に撮っておくことをおすすめします)。ホテルや家に何時に入って何時に出てきた,といった写真があれば強力な証拠になりますが,そのために探偵に依頼するとなると少なくない費用が発生することもありますので,個人的にはあまりおすすめしません。もちろん,事実を認めて謝罪するといった念書の類も証拠になります。

暴力や嫌がらせについては,病院の診断書やけがの写真,会話の録音,嫌がらせをされた状況の写真などが証拠になります。日々の出来事を書き留めた日記も証拠になりますが,写真や録音などの客観的な証拠と比べると証拠として弱い面もあります。

 

(2)慰謝料

概ね離婚原因と同じです。なお,肉体関係があったとは証明できなかった場合でも,既婚者として異性との不適切な関係(頻繁に2人でデートしていたなど)があったといえる場合には,慰謝料を請求できる可能性があります。

また,不貞の相手方に対して慰謝料を請求するためには,相手がどこの誰だか分からないといけませんが,これを調べることは簡単ではないのが実情です。

 

(3)財産分与

まずは,不動産(登記簿)・預貯金(通帳や取引履歴)・保険(保険証書など)・退職金(予定額証明書)など,分与の対象になる財産についての情報が必要です。任意に洗いざらい開示してもらえればよいのですが,往々にして財産を隠していることがあります。どこに財産があるかある程度当たりが付くのであれば,依頼した弁護士を通じて調査をかけることができますが,調査だけの依頼はお受けしていませんのでご了承ください。

また,不動産の評価を決定するためには,固定資産評価証明書などの各種証明書や,不動産業者等の査定書などが必要になります。住宅ローンがある場合には,残高証明書も必要です。

 

(4)婚姻費用・養育費

とにもかくにも,双方の収入を明らかにする資料(給与明細・源泉徴収票・確定申告書など)が必要です。

「算定表」を用いて双方の収入から機械的に算定されることが多いですが,教育費・医療費・居住費など,子のために特別の支出を負担している場合には,これらが一定程度考慮される可能性もありますので,これらを支出していることが分かる資料があるとよいでしょう。

 

 

さて,私も高田所長の本を読みました。というより,実は原稿段階から何度も目を通させていただいていました。

紙面の都合で割愛されたエピソードもあるのですが,それらも含めて,今まで詳しくは知らなかった所長の半生を知ることができ,大変な努力と様々な経験の上に今の所長があるのだな,ということを改めて実感しました。私ももっともっと研鑽を重ねていかなければ,と身を引き締めています。

ぜひご一読してみてください。

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