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交通事故における後遺障害の損害について
今回は,交通事故により後遺症が残った場合に発生する主な損害についてご説明します。
1 慰謝料
後遺障害の等級に応じた慰謝料が発生します。
2 逸失利益
後遺障害により働けなくなった分の損害です。事故前年の収入に,後遺障害の等級に応じた労働能力喪失率と期間を乗じて試算するのが一般的です。
3 将来介護費
介護人が必要とされる後遺障害の場合,その費用が損害として認められることもあります。
重度の後遺障害になれば,賠償額が数千万円違ってくることもあります。保険会社より提示された金額が適切かについては,ぜひ弁護士にご相談ください。
債務整理特設サイトを公開しました。
本日から債務整理特設サイトを公開しました。
借金でお悩みの個人の方、会社経営者の方など皆様のご参考になれば幸いです。
よろしくお願い致します。
交通事故と後遺障害認定について。
弁護士の北村です。
髙田知己法律事務所では,開所以来交通事故案件に特に力を入れており,これまでに数多くの案件を解決してきました。
交通事故案件で大きなポイントとなるのは,後遺障害認定が下りるか否かです。後遺障害認定が下りれば,等級に応じた後遺障害慰謝料や,年収をベースに算出される後遺障害逸失利益を請求できることになりますが,非該当であればそれらの請求はできません。
特に見通しが難しいのは,いわゆるむち打ち症,すなわち他覚所見のない神経症状において,後遺障害(主に14級)が認定されるか否かです。私自身もこれまで多くの案件を取り扱ってきましたが,事前予測と逆の結果(いい意味でも悪い意味でも)となることが少なくない印象です。
後遺障害認定が下りるか否かお悩みの方は,ぜひご相談ください。交通事故案件の経験豊富な弁護士が,事案に応じたアドバイスを行います。
2020年 交通事故
弁護士の大和田です。
本年も交通事故のご依頼を多数いただき、誠に有難うございました。
今回は今年担当した交通事故案件の解決事例の一部をご紹介したいと思います。
14級案件
・事前提示から約220万円増額(提示額の2倍以上)
・事前提示から約130万円増額
等級なし
・事前提示から約70万円増額(提示額の10倍)
などがあります。
このように事案によっては、保険会社の事前提示額から大幅に賠償額が上がるものもあります。
保険会社の提示金額がきても、一般の方では妥当なのか分からないということは多々あると思います。
そんな時は弁護士に一度ご相談いただければ、そのまま示談するのがよいのか、弁護士に依頼した方がよいのか見えてくると思います。
当事務所では、交通事故の被害者相談は初回無料で承っていますので、お気軽にご相談下さい。
職務上請求について。
弁護士の北村です。
今日は,職務上請求についてお話をしようと思います。
弁護士が相手方に対してアクションを起こしていく場合,裁判手続にせよ,任意の交渉にせよ,相手方の所在が判明していることが第一関門といえます。
しかし,依頼者ご本人は相手方の細かい住所を把握していない場合も少なくありません。
このような場面を想定して,弁護士等の有資格者について,住民票および戸籍等の職務上請求という制度が認められています(住民基本台帳法第12条の3第2項,戸籍法第10条の2第3項~第5項)。
請求の要件は法律上きっちり定められており,不正請求を防ぐため,日本弁護士連合会の統一書式によって請求することとなっています。また,取得した住民票,戸籍等を請求の目的以外に使用することは固く禁じられています。
また,住民票,戸籍等の調査そのもののご依頼をお受けすることはできません。あくまでも,相手方に何らかの請求等をしていくご依頼を遂行するために必要な限度で認められた請求,ということになります。
弁護士会照会制度について
みなさん、弁護士会照会制度というのをご存じでしょうか。弁護士は、受任している事件について、所属弁護士会に対し、公務所または公私の団体に紹介して必要な事項の報告を求めることを申し出ることます(弁護士法23条の2)。弁護士は、基本的人権の擁護と社会正義の実現をその使命としています(同法1条)。弁護士が、真実発見のための資料を収集することは、弁護士の使命を実現するためにとても大切なことです。弁護士会照会制度は、必要な事実の調査及び証拠の発見収集のための手段として認められています。
もちろん、この制度を利用して回答を得た弁護士は、その回答内容について厳重に管理しなければなりません。理由なく第三者に知らせないことももちろんです。また、弁護士は、紹介により得られた回答を、目的外に使用してはならない義務を負います。
我々弁護士は、この照会制度を利用して様々な情報を取得します。具体的には、判決確定後の相手方の預貯金口座の有無や所在、交通事故における実況見分調書や物件事故報告書など様々な場合があります。
交通事故における後遺障害の認定申請について
今回は,交通事故により後遺症が残った場合に,後遺障害の認定申請をする方法についてご説明します。
1 認定申請の流れ
①後遺障害診断書の作成
症状が固定した段階で,医師により後遺症が残ると診断された場合,医師に後遺障害診断書の作成を依頼します。
②事前認定と被害者請求
加害者側の任意保険に後遺障害の認定申請を任せる方法(事前認定)と,被害者自身あるいは依頼した弁護士により認定申請を行う方法(被害者請求)があります。
③認定
損害保険料率算出機構が公正な立場で調査したうえで,認定結果が出されます。認定結果に不満がある場合には,異議申立を行うことも可能です。
2 まとめ
一度認定されると,その認定結果を覆すことはかなり難しくなります。異議申立を行なわなくても済むよう,最初から丁寧に後遺障害の認定申請を行うことが望まれます。
相続第14回目「改正相続法の概要―遺産分割に関する見直し③」
弁護士の若林です。
今回も預貯金の払戻し制度について説明していきます。
前回説明した平成28年最高裁判例により預貯金も遺産分割の対象とされたため、各金融機関は、相続人の一人からの法定相続分相当額の預金引き出し請求を認めない方針を強化しました。
その結果、相続人全員の同意が得られない場合、遺産分割が成立するまでの間は預貯金を引き出すことができず相続債務の支払いに充てることが困難となりました。
被相続人の預貯金が引き出せないことで、被相続人のお金で生計を立てていた相続人の生活費が捻出できない、相続人が葬儀費用を用意することができないというケースも生じるようになりました。
この不都合に対応するため創設されたのが「遺産分割前における預貯金の仮払い制度」です。
民法第909条の2
各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち相続開始の時の債権額の3分の1に第900条及び901条の規定により算定した当該共同相続人の相続分を乗じた額(標準的な当面の必要生計費、平均的な葬式の費用の額その他の事情を勘案して預貯金債権の債務者ごとに法務省令で定める額を限度とする。)については、単独でその権利を行使することができる。この場合において、当該権利の行使をした預貯金債権については、当該共同相続人が遺産の一部分割によりこれを取得したものとみなす。
条文によると、相続人が単独で引き出せる金額の計算式は以下のとおりとなります。
相続開始時の預貯金債権の額 × 3分の1 × 払い出しを求める相続人の法定相続分
例えば、相続開始時に預貯金残高が900万円ある場合、被相続人の配偶者は150万円(900万円×3分の1×2分の1=150万円)を単独で引き出すことができます。
では、相続開始時の預金残高が9000万円あった場合、被相続人の配偶者は1500万円(9000万円×3分の1÷2分の1=1500万円)を単独で引き出すことができるのかというと、これはできません。
条文のかっこ書きに記載があるように、法務省令で引き出せる上限額が決められています。
法務省令で定める上限額は150万円です。
したがって、どんなに多額の預貯金がある方でも相続人が単独で引き出せる額は150万円までとなります。
自走用車いすの種類
弁護士の高田です。先日ブログで車いすのクッションについてのお話をしてみましたが、今日は車いすのお話をしてみたいと思います。車いすも色々な種類があります。主に後ろから押してもらうことを主に考えている車いすもありますし、私が乗っているような自走することを主に考えている車いすもあります。私が、わかるのは主に自走する車椅子です。自走用の車いすについてお話してみたいと思います。車いすは大きく材質や構造などで分類することができます。材質はもっとも普及しているものとしてアルミを主とした合金があります。廉価で強度もあり良い素材ですが、チタンなどにくらべて重いという欠点があります。また、近年ではカーボン素材の車いすも作成されるようになりました。とても軽いので便利そうですが、100万円以上するものもありとても高価です。私が、車いすに乗り始めた約30年前は20万円を超える車いすは少数派だったのですが、今では20万円は自走用車いすとしてはむしろ廉価な部類に属すると思います。
構造では折り畳み式と固定車に分けられると思います。折り畳み式というのは座面を持ち上げるとたたむことができる一般的に普及しているタイプです。しかし、車いすのフレームの強度を出すことが難しいという欠点があります。固定車というのは、車いすのフレームの強度をとれる構造をしています。車いすのフレームの強度がとれると車いすを漕いだ時に力の逃げが少ないというメリットがあります。しかし、車いすの車輪を外さなければ分解して小さくなりません。そのため、車などへの積み込みが不便という欠点があります。一長一短というところです。できれば、複数の車いすを所有して用途に応じて使い分けたいところです。
さて、弁護士としてのお話です。技術の進歩により、良い道具が出てくるのは素晴らしいことです。しかし、道具を購入するには費用が掛かります。高額な道具を複数所有できれば生活は便利になりますが経済的には大変です。このようなことを交通事故の賠償金請求の際に考慮して欲しいところではありますが、現実には車いすであれば外用と家用の車いす2台所有を認めてもらうことが精いっぱいというところです。そのため、名目を問わず少しでも多くの賠償金を認めてもらうよう努力しています。
交通事故における傷害慰謝料について
今回は,交通事故において負傷した場合の慰謝料(傷害慰謝料)についてご説明いたします。
1 はじめに
慰謝料とは精神的損害のことです。交通事故により負傷した場合,治療期間や入通院日数に基づいて,慰謝料を算出することになります。なお,死亡や後遺障害についても慰謝料は存在しますが,それらは別の機会にご説明いたします。
2 算出基準
①自賠責基準 1日につき4300円となります(令和2年4月1日以降の事故)。
②保険会社基準 自賠責基準に近い金額となることが多いようです。
③弁護士基準 裁判例の蓄積に基づいて作成された算定表が存在します。弁護士が傷害慰謝料を請求する場合には,同算定表に基づいて請求することが一般です。
3 まとめ
保険会社が被害者の方に提示する慰謝料の金額は,保険会社基準に基づくことが通常です。弁護士が被害者の方より依頼を受けた場合,被害者の代理人として,弁護士基準に基づいて慰謝料の交渉を行ないますので,被害者の方がご自分で交渉するよりも,慰謝料の金額が高くなる傾向があります。
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