Archive for the ‘債務整理に関する質問’ Category

茨城県での債務整理(個人再生)7

2015-02-16

再生手続開始決定後

再生手続開始決定が出ると、裁判所は各債権者に、開始決定が出された旨及び債権届期間を定め、その期間中に裁判所に対して債権届を提出する旨記載した書類を郵送します。ちなみに、債権届に記載する金額には、再生手続開始決定の前日までに発生した利息や遅延損害金も含まれることになります。

債権届期間が経過すると、裁判所に提出された債権届が、再生債務者に送付されます。再生債務者は、債権届の内容を確認し、債権届期間経過後2週間以内に、届出金額を認めるのかどうかを記載した債権認否一覧表及び申立後の財産状況等報告書を、裁判所及び個人再生委員に提出します。

届出債権の中に異議のある債権がある場合には、再生債務者は一般異議申立期間内に異議申述書を提出することになります。

茨城県での債務整理(個人再生)6

2015-02-09

個人再生委員が選任されると、個人再生委員と再生債務者との間で面談が行われます。通常は、申立代理人も同席します。面談の場所は、個人再生委員の判断にもよりますが、個人再生委員の事務所で行われることが多いです。

面談では、申立書類に基づきながら、再生申立てに至った経緯や資産・負債状況について個人再生委員が質問をし、再生債務者がそれに応えていくことになります。

個人再生委員との面談が終わると、個人再生委員は、面談内容を踏まえ、裁判所に対し、再生手続開始決定に対する意見書を提出します。

裁判所は、個人再生委員の意見を踏まえ、再生債務者の再生手続開始決定を出すかどうかを判断します。

事案によって変動はありますが、申立てから再生手続き開始決定までは1カ月程かかります。

茨城県での債務整理(個人再生)5

2015-02-02

裁判所から選任された個人再生委員は、再生委員名義で再生手続専用口座を開設し、再生債務者に対し、個人再生委員選任決定の日から1週間以内に第1回分割予納金を振り込むよう指示をします。再生債務者は、第1回の予納金として6万円を振り込み、その後は再生手続きが終了するまでの間、毎月決められた期限までに計画弁済予定月額を振り込むことになります。これは、再生債務者が、将来再生計画に従った弁済を実現できるかどうかテストするためのものです。個人再生委員は、このテストの結果を踏まえて、裁判所に再生計画の認可に対する意見を述べることになります。

茨城県での債務整理(個人再生)4

2015-01-27

裁判所に提出するための書類がすべてそろったら、裁判所予納金と郵券を合わせて、裁判所に申立書を提出します。裁判所が申立てを受理すると、事件番号がつけられます。

申立後、裁判所は提出書類に漏れがないかをチェックします。特に書類に問題がなければ、裁判所は、個人再生委員を選任します(ただし、裁判所によっては、個人再生委員が選任されない場合もあります。)。

一般的に、個人再生委員には弁護士が選任されます。個人再生委員は、再生債務者の財産や収入状況、債権者が再生債務者に対して有する債権(再生債権といいます。)の評価等について調査、報告をしたり、再生債務者が適正な再生計画案を作成するよう勧告をしたりする役割を担います。裁判所は、個人再生委員の意見を踏まえながら、再生手続きに関する判断をしていくことになります。

茨城県での債務整理(個人再生)3

2015-01-23

個人再生手続きの流れは、管轄裁判所毎に運用が異なるところがあります。ここでは、水戸地方裁判所土浦支部の運用をベースに説明することにします。

申立ての準備

個人再生手続きは、裁判所に対し再生手続開始の申立てをすることでスタートします。そのため、まずは、裁判所に提出する資料を集めることが必要です。

裁判所は、申し立てた人(以下、再生債務者といいます。)が、再生手続きを開始するために法律で定められた要件を満たしているかどうかを、資産や負債の状況、申立てに至る経緯等から判断することになります。裁判所がこれらを判断できるよう、再生債務者または、その委任を受けた弁護士等は、債権者一覧表や財産目録、陳述書等を作成し、その記載を裏付ける資料(例えば、通帳や給料明細等のコピー)と一緒に裁判所に提出することになります。このとき準備する書類は、給与明細などの収入を証明するもの、銀行預金通帳等の写し、生命保険の証書の写しなど多数にのぼります。

茨城県での債務整理(個人再生)2

2015-01-16

個人再生は、膨らんでしまった負債を法律で定められた基準に従って一定割合まで圧縮し、その圧縮された金額を、裁判所から認可を受けた再生計画に従って原則3年間(最大5年間まで延長可能)の分割払いで返済していく制度です。

債務整理手続きとして、他にも任意整理手続きや破産手続があります。個人再生は、再生計画が認可されれば例え一部の債権者の納得を得られていなかったとしても再生計画通りの金額まで借金を減額することができる点で任意整理と異なりますし、現在の持ち家を維持できる可能性や手続開始決定による職業制限を受けない点で破産と異なります。

持ち家を残せる可能性があるところに個人再生の特徴のひとつがあるところですが、その実現は難しい場合も少なくありません。持ち家を残すためには住宅ローンの減額はできないため、月々の支払いを確保できるのか否か、慎重な判断が必要になります。

茨城県での債務整理(個人再生)1

2015-01-07

個人の方が、借金の問題を解決する方法の一つに個人再生という手段があります。これは、簡単に言うと今ある債務を支払い可能な金額に減額して返済し解決する方法です。個人再生手続によるメリットは、なんといっても、持ち家を残せる可能性があることです。しかし、その手続の具体的な内容については、あまり知られていないようです。そこで、個人再生の手続について以後、何回にわけて説明していきたいと思います。多少難しい説明となってしまうかもしれませんが、おおまかな流れをつかんでいただければと思います。

全国倒産処理ネットワーク関東地区第28回研修会(新潟県開催)その2

2014-12-16

弁護士の高田です。

前回に引き続き、平成26年11月15日の土曜日、新潟県で開催された全国倒産処理ネットワーク関東地区第28回研修会に参加した時のお話です。

新潟地方裁判所の裁判官によるお話しに続いて、東京第一弁護士会所属の小畑英一先生から、現行法における財団債権の規律と立法提言をテーマとする講演がありました。破産手続における財団手続の処理について、理論面、実務面、立法論を横断する素晴らしい講演でした。

その後、小畑先生と地元の弁護士の方々とのパネルディスカッションがありました。架空の事案を設定して、それに対し、パネリストの方々がご意見を述べられておりました。破産法148条をいかに解釈していくのか、理論と実務が矛盾してしまう場合に、法律家としていかに考えていくべきか等について、様々なご意見を伺うことができました。

今回も、有意義な研修を受けることができました。当初、新潟開催と聞いて、日帰りで行くには遠いかと感じていましたが、上野から長野まで2時間程度であったこともあり、距離を感じることはありませんでした。機会をみつけて、ぜひまた参加し、より研鑽を深めたいと思いました。

全国倒産処理ネットワーク関東地区第28回研修会(新潟県開催)その1

2014-12-08

弁護士の高田です。

平成26年11月15日の土曜日、新潟県で開催された全国倒産処理ネットワーク関東地区第28回研修会に参加しました。

研修会は、JR新潟駅に隣接するコープシティ花園ガレッソという場所で行いました。車いすに対応したトイレなどもあり、便利な会場でした。また、会場は、JR新潟駅に隣接しており、アクセスも大変良いところでした。  研修内容について、少しお話してみたいと思います。

まず、新潟地方裁判所の裁判官から、現在の倒産事件の処理・運用状況に関するお話がありました。全国的な統計と同じく、最近は、新潟県内でも破産事件の事件数が減少傾向にあるとのことでした。

興味深いお話として、新潟県においては、M(ミニマム)管財という取扱があり、全国的な運用による管財費用に比べて、より金額を抑えた費用で管財事件を取り扱えるとのことでした。

このような運用を全国的に広めることができれば、多重債務者の方々にとっては、救済の可能性が増えます。新潟県の先進性を感じました。

次回、その2に続きます。

倒産処理研修会

2014-07-15

弁護士の高田です。平成26年7月12日、全国倒産処理ネットワーク関東地区第27回研修会(長野県開催)に参加しました。会場は、ホテルメトロポリタン長野の2階にある「千曲」という場所で、とても綺麗で落ち着いた会場でした。また、会場はJR長野駅に隣接しており、アクセスも大変良いところでした。
研修内容は、まず、現役の裁判官から、現在の倒産事件の処理・運用状況の説明があり、それから、長野県中小企業再生支援協議会の現在の活動状況と今後の課題について説明を受けました。その後、現役の弁護士による、法人破産の実務検討・パネルディスカッションを行いました。この研修会では、最新の情報・問題意識に触れる貴重な機会を得ることができました。
会社経営者の方が、法人破産の件で、弁護士のところまで相談に来られるということは、大変切羽詰まった状況おいてとても重要な選択を迫られており、会社経営者の方は、非常に辛い立場にあると思います。
私は、法人破産の相談を受けたら、まず、会社の存続が図れないのかを検討します。しかし、どれだけ検討を重ねたとしても、会社を整理するしか解決方法がない場合もあります。その場合、会社経営者の方は、経営者として最後の責任を果たさなければなりません。その際には、私も、できる限りのお手伝いをしていきたいと考えています。これまで懸命に会社を経営されてきた方の負担を少しでも軽くし、弁護士ができることは、なるべく丁寧に行っていきたいと考えています。
そのための一助として、本研修会への参加はとても有意義でした。今後も、研鑽・努力を重ねていきたいと、気持ちを新たにしました。

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