Archive for the ‘債務整理に関する質問’ Category
倒産処理実務に関する研修会
弁護士の若林です。
先日、全国倒産処理弁護士ネットワーク主催の「関東地区第31回研修会」が甲府で開催されました。
当事務所は、この研修会に積極的に参加しております。
今回も、「11時ちょうどのあづさ13号」で行って参りました。
当日は天気がとても良かったため、車窓からは富士山が綺麗に見えました。
さて、肝心の研修はというと、
前半は裁判所による倒産事件処理の実情と中小企業再生支援協議会による活動報告、
後半は管財人業務をテーマとしたパネルディスカッション、という二本立てでした。
倒産処理実務では、不動産売買や企業の在庫品処分を扱うことがありますが、
ここにその地域ならではの特色を見ることができます。
今回は「宝石等の高価品をどう保管し、換価するか」という議論が繰り広げられました。
これは宝飾関係企業が多い山梨ならではの話題だったと思います。
もし、今後、当事務所で宝飾関係企業の業務を扱うことになったときには、今回の話題が活きることでしょう。
次回の第32回研修会は、我が茨城県水戸市で開催されます。
はたして茨城県の倒産処理実務の特色としてどんなものが挙げられるのか・・・
とても興味深いところです。
当事務所は、当然、次回も参加予定です!
全国倒産処理弁護士ネットワーク第14回全国大会(福岡)
弁護士の高田です。
全国倒産処理弁護士ネットワーク第14回全国大会(福岡)に参加してきました。今回は全国大会であるため、通常の大会とは異なり、常務理事・理事の人事承認や会則の改正などの議題が検討されました。また、次回の第15回全国大会は2016年10月1日(土)札幌市が予定されています。
シンポジウムについては福岡地方裁判所の民事第4部総括判事からの福岡地裁における倒産事件処理に関する特別講演が行われました。
また、東京大学大学院法学政治学研究科の沖野眞已先生の基調講演が行われました。民法の基本から紐とかれる破産法の解釈はたいへん興味深いものがありました。
福岡弁護士会の有志が今回の大会にあわせて非常に充実したアンケートを行いその結果の発表も行われました。破産処理に関して破産財団の管理又は換価が困難な案件を経験した弁護士に対するアンケート調査の結果報告です。全国の弁護士を対象としたアンケート調査を実施し(回答者総数184名)調査された結果です。大変参考になる具体例が多く記載されていました。
その後のパネルディスカッションは「破産事件における管理・換価困難案件の処理を巡る諸問題~特に法人破産事件について考える~」でした。弁護士、裁判官、研究者での視点の違いが勉強になります。
今後とも研鑽を重ねなければならないと感じる一日となりました。
時効について
弁護士の北村です。
日常会話でも「この話はもう時効だから」などと言われることがありますが、私たち法律実務家にとって、時効はとてもよく出くわす問題です。
法律上、時効にもいくつかのカテゴリーがあります。
1つは、消滅時効と言われるものです。一定期間、権利が行使されないまま経過することで、債権(債務)が消滅します。
例えば、ずっと昔に借り入れをしたものの、支払いが滞ったまま10年以上経過した場合、消滅時効を主張できる可能性があります。
ただし、時効は、当事者が主張(援用)しない限り、その効果は発生しません。例えば、忘れた頃に突然債権者から連絡が来て、言われるがままに手持ちの金額を支払ってしまったような場合、後からはたと気づいて時効援用することはできなくなってしまいます。また逆に、過払い金が発生していても、取引から時間が経ち過ぎてしまうと、消滅時効によって請求できる金額が減ってしまう可能性があります。
そうなってしまっては天地の差ですので、思い当たる方はお早目に弁護士に相談してみることをお勧めします。
2つ目は、取得時効と言われるものです。例えば、親の代やそれ以前から自分の土地だと思って使っていたのに、実は他人の土地であったことが分かった場合(このようなケースは、隣地との境界も絡んで、案外多いものです)、取得時効が成立していれば、登記を現況に一致させることができる可能性があります。
調査・交渉・訴訟対応など、複雑な対応が必要な場合も少なくありませんので、一度専門家のアドバイスを聞いてみてもよいかもしれません。
これら以外でも、法律上様々な期間の制限(厳密には時効とは異なるものも含む)が存在します。期間の経過について法律はとてもシビアですので、相談は早め早めを心掛けたいですね。
全国倒産処理弁護士ネットワーク第30回
弁護士の高田知己です。
平成27年7月11日の土曜日、千葉県で開催された全国倒産処理ネットワーク関東地区第30回研修会に参加しました。
研修会は、千葉市内に所在するホテルプラザ菜の花で行われました。同施設は、千葉都市モノレールの県庁前駅に隣接しており、便利のよい良い立地です。また、会場施設は、車いすを使用する私にとっても不自由を感じることのない施設でした。
研修内容について少しお話をしてみたいと思います。
今回の研修会は、東京地方裁判所をはじめ大規模庁の破産専門部で活躍された裁判官がお見えになられ、非常に勉強になりました。
もちろんいつものように、倒産処理の最前線で活躍する弁護士の方々の、生のご意見などもお伺うことができました。
借金について
弁護士の小沼です。当事務所によくある相談の一つに借金問題があります。
そこで,借金問題の解決方法について,簡単に紹介させていただきます。
「任意整理」
弁護士が金融各社と借金の返済案について交渉します。金融各社に対して,
将来利息のカットや3~5年程度での分割返済を求めることになります。
「自己破産」
裁判所を利用する手続きです。税金など免責されない債権もいくつか存在しますが,
免責決定がされると,基本的には借金を返済する必要がなくなります。
「個人再生」
こちらも裁判所を利用する手続きです。住宅を残したい場合などに利用され,
借金を圧縮したうえで,原則3年で返済することになります。
当事務所では依頼者の方のご意思を尊重しつつ,依頼者の方に最も適した方法で
借金問題の解決をお手伝いさせていただきます。
どうぞお気軽にご相談下さい!
過払金について
弁護士の大和田です。
過払金の返還はお早めにというようなテレビのCMを,最近また目にするようになりました。
そこで,今日は,過払金についてご説明したいと思います。
過払金とは,簡単にいうと,貸金業者に返しすぎたお金のことで,借主の方には,返し過ぎたお金の返還を求める権利があります。
しかし,過払金返還請求は簡単なようで,難しい論点もあり,専門家の手助けが必要な分野であるといえます。
また,貸金業者の対応も,年々変化してきていますので,貸金業者が現在はどのような対応をとっているのか,最新の情報を押さえておく必要があります。
当事務所では,現在も多数の過払金返還請求案件を扱い,過払金返還請求のノウハウを蓄積し続けています。
最近でも,相手方主張金額の2倍以上の金額で和解することができました。
過払金返還請求は,ぜひ当事務所にお任せ下さい。
全国倒産処理ネットワーク関東地区第29回(埼玉県開催)
弁護士の高田知己です。
平成27年3月14日の土曜日、埼玉県で開催された全国倒産処理ネットワーク関東地区第29回研修会に参加しました。
研修会は、浦和市内に所在する県民健康センターで行われました。会場は、もちろん車いすを使用する私にとっても不自由を感じることのない施設でした。浦和駅からも車いすで十分アクセス可能な距離にあります。
研修内容について少しお話をしてみたいと思います。
今回の研修会は、さいたま地方裁判所から多くの裁判官がお見えになられ、有益かつためになる情報に接することができました。
弁護士の善管注意義務が問題となる事案について、貴重な示唆なども受けることができ、あらためて職務遂行における誠実性・透明性を高める必要性を感じました。
また、倒産処理に精通された裁判官・弁護士によるパネルディスカッションも白熱し、時間いっぱいまで充実した時間を過ごすことができました。
茨城県での債務整理(個人再生)10
再生計画認可決定
裁判所は、個人再生委員からの意見書を踏まえ、再生計画を認可するかどうかの判断を行います。
裁判所から再生計画認可決定が出されれば、その旨官報に掲載され、掲載日の翌日から2週間の間に特に抗告等がなければ、再生計画は確定し、再生債権は再生計画記載の額に減免されることになります。
再生計画確定後、確定付きの翌月から再生計画で定められた期日での弁済がスタートします。再生債務者は、原則3年間、再生計画で定められた金額を、各債権者に対し、毎月支払うことになります。住宅ローンなどがある場合にはこの支払いと並行して行うことになります。そのため、月々の支払金額を抑えるために再生計画は5年で計画されることも多いです。
以上10回にわたって個人再生のおおまかな流れについて説明をさせてもらいました。代表的な例の説明としてお聞きいただければと思います。
茨城県での債務整理(個人再生)9
再生計画提出後の手続き
個人再生委員が再生債務者からの再生計画案の提出を受けると、計画案を精査し、法律の要件を満たしているか、実現可能性があるかどうかをチェックします。
そして、個人再生委員は、裁判所に対し、再生計画案を書面決議に付すかどうかの意見書を提出します。
裁判所は、個人再生委員の意見書を踏まえ、書面決議に付する旨の決定をします。決定が出されると、裁判所は各債権者に対し、再生計画案を送付し、一定期間内に、その計画案に対する意見を出すよう求めます。
この時、各債権者の議決権は、平等ではなく、再生債権の額で変動します。
各債権者から決議に対する意見書が出されると、個人再生委員はその意見を取りまとめ、再生計画認可要件を満たすかどうか判断します。また、再生債務者の毎月の積立て状況も考慮し、裁判所に対し、再生計画認可に対する意見書を提出します。
茨城県での債務整理(個人再生)8
債権届がなされた債権について、特に異議がなければ、一般異議申述期間経過後、再生債権の金額は債権認否一覧表記載の金額で確定します。再生債務者は、確定した債権額を元に、再生計画を立てることになります。
再生計画は、法律で定められている最低弁済額と申立人の財産をすべて換価した場合に得られる財産(清算価値といいます)のうち、どちらか高い方を基準として立てることになります。なぜ清算価値が要求されるのかというと、再生手続きを取る場合には、破産をした場合に各債権者が受けられる配当率を上回る配当をしなければならないという清算価値保障原則があるからです。
計画弁済の期間は基本的には3年となります。
これらの条件を1つ1つクリアするように再生債務者は再生計画を作成し、決められた期間内に、裁判所及び個人再生委員に提出します。
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