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弁護士会照会制度について

2020-11-16

みなさん、弁護士会照会制度というのをご存じでしょうか。弁護士は、受任している事件について、所属弁護士会に対し、公務所または公私の団体に紹介して必要な事項の報告を求めることを申し出ることます(弁護士法23条の2)。弁護士は、基本的人権の擁護と社会正義の実現をその使命としています(同法1条)。弁護士が、真実発見のための資料を収集することは、弁護士の使命を実現するためにとても大切なことです。弁護士会照会制度は、必要な事実の調査及び証拠の発見収集のための手段として認められています。

もちろん、この制度を利用して回答を得た弁護士は、その回答内容について厳重に管理しなければなりません。理由なく第三者に知らせないことももちろんです。また、弁護士は、紹介により得られた回答を、目的外に使用してはならない義務を負います。

我々弁護士は、この照会制度を利用して様々な情報を取得します。具体的には、判決確定後の相手方の預貯金口座の有無や所在、交通事故における実況見分調書や物件事故報告書など様々な場合があります。

 

最近のトレンド。

2020-11-16

弁護士の北村です。

すっかり冷え込みが厳しくなり,木々も色付いてきた今日この頃ですね。

さて,私たち髙田知己法律事務所は,土浦市をはじめ,茨城県南地域の皆様のよき相談相手として,幅広い法律問題について相談をお受けしています。

とはいえ,いつでも全ての分野のご相談予約があるわけでもなく,その時その時でトレンドめいたものがある気がしています。

あくまで私個人の肌感覚ですが,ここ1,2ヶ月くらいは,交通事故と離婚・男女問題の2分野が特にご相談が多かったように思います。

交通事故に関しては,特設サイトhttps://ibaraki-jikobengoshi.com/も開設しており,当事務所が特に力を入れている分野です。これまで数多くの案件で,示談金額の増額などの解決を実現してきました。

離婚・男女問題に関しては,年末が近づいてきたことも関係しているのでしょうか。こちらも,交渉・調停・裁判の各ステップにおいて,数多くの解決実績があります。

交通事故や離婚・男女問題以外にも,借金の問題(個人および事業者),遺言・相続,労働問題・残業代(労働者側),刑事事件その他,幅広く法律相談をお受けしており,法律専門家の立場からアドバイスを行っております。

一人で悩まずに,まずはご相談ください。

 

2020年 過払金

2020-11-09

今日は今年も残り2か月を切りましたので、本年の過払金請求の状況についてお話致します。

過払金は年々減少傾向にあると言われていますが、当事務所では本年も多くの過払金請求のご相談、ご依頼をお受けしました。

請求金額も少額なものから600万円を超えるものまで様々にありました。

まだまだ過払請求案件はあるという印象です。

もし、長く返済を続けている借入などがあれば、一度弁護士などの専門家にご相談いただくとよいと思います。

 

過払金の事務所選びの際に一つ気を付けた方がよいのは、必要に応じて裁判まで行う事務所かどうかだと思います。時間は掛かってしまいますが、裁判をすることによって過払金が増額する可能性があります。

今年は裁判前は170万円程度の提示だったものが、訴訟提起後には300万円を超える和解が成立したというほぼ倍増した案件もありました。

もちろんすべての案件で裁判をすればよいというわけではありません。依頼者様が早期に過払金を得たいという場合や、裁判前の提示額が合理的な場合などは、裁判までせずに和解するのも選択肢の一つです。

ただ先ほどの例にありますように、裁判することを念頭に置いていないと、過払金の回収金額が大きく下がってしまう可能性がありますので、裁判まで念頭においた事務所に相談されるのがよいと思います。

 

当事務所はもちろん必要に応じて裁判まで行いますので、安心してご相談下さい。

 

交通事故における後遺障害の認定申請について

2020-10-30

今回は,交通事故により後遺症が残った場合に,後遺障害の認定申請をする方法についてご説明します。

1 認定申請の流れ

①後遺障害診断書の作成

 症状が固定した段階で,医師により後遺症が残ると診断された場合,医師に後遺障害診断書の作成を依頼します。

②事前認定と被害者請求

 加害者側の任意保険に後遺障害の認定申請を任せる方法(事前認定)と,被害者自身あるいは依頼した弁護士により認定申請を行う方法(被害者請求)があります。

③認定

 損害保険料率算出機構が公正な立場で調査したうえで,認定結果が出されます。認定結果に不満がある場合には,異議申立を行うことも可能です。

2 まとめ

  一度認定されると,その認定結果を覆すことはかなり難しくなります。異議申立を行なわなくても済むよう,最初から丁寧に後遺障害の認定申請を行うことが望まれます。

新型コロナウイルスと弁護士業務。

2020-10-16

弁護士の北村です。

新型コロナウイルスが世間を騒がせて久しいですが,弁護士業務にも色々な変化が出ています。

事務所の相談室や裁判所の受付カウンター,警察署の面会室などには,消毒液とアクリル板が標準装備となりました。また,机やドアノブなどはこまめに清浄しています。

これから寒い季節になりますが,室内の換気についてはどうなっていくのでしょうか。

執務体制としては,自宅勤務や電話法律相談などを積極的に実施するようになっています。

また,大人数での会議や勉強会,飲食を伴う懇親会の実施が難しくなり,skypeやzoomなどのweb会議ツールが急速に普及しました。

業務内容としては,会社員,事業者を問わず,収入減少に伴う法律相談(労働事件や債務整理など)の件数が大きく増えています。

現時点では,何とか返済を継続していきたいとの相談が多いですが,今後,自己破産の方向での件数が増えてくる可能性がありそうです。

どれも1年前には全く予想できなかった状況ですが,今後もこのように社会が大きな変革を迫られることがあるのでしょうね。

髙田知己法律事務所では,地域のニーズ変革に応えられる事務所を目指しています。

お一人で悩まず,まずはお問い合わせください。

 

相続第14回目「改正相続法の概要―遺産分割に関する見直し③」

2020-09-21

弁護士の若林です。

今回も預貯金の払戻し制度について説明していきます。

 

前回説明した平成28年最高裁判例により預貯金も遺産分割の対象とされたため、各金融機関は、相続人の一人からの法定相続分相当額の預金引き出し請求を認めない方針を強化しました。

その結果、相続人全員の同意が得られない場合、遺産分割が成立するまでの間は預貯金を引き出すことができず相続債務の支払いに充てることが困難となりました。

被相続人の預貯金が引き出せないことで、被相続人のお金で生計を立てていた相続人の生活費が捻出できない、相続人が葬儀費用を用意することができないというケースも生じるようになりました。

 

この不都合に対応するため創設されたのが「遺産分割前における預貯金の仮払い制度」です。

 

民法第909条の2

各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち相続開始の時の債権額の3分の1に第900条及び901条の規定により算定した当該共同相続人の相続分を乗じた額(標準的な当面の必要生計費、平均的な葬式の費用の額その他の事情を勘案して預貯金債権の債務者ごとに法務省令で定める額を限度とする。)については、単独でその権利を行使することができる。この場合において、当該権利の行使をした預貯金債権については、当該共同相続人が遺産の一部分割によりこれを取得したものとみなす。

 

条文によると、相続人が単独で引き出せる金額の計算式は以下のとおりとなります。

 

相続開始時の預貯金債権の額 × 3分の1 × 払い出しを求める相続人の法定相続分

 

例えば、相続開始時に預貯金残高が900万円ある場合、被相続人の配偶者は150万円(900万円×3分の1×2分の1=150万円)を単独で引き出すことができます。

 

では、相続開始時の預金残高が9000万円あった場合、被相続人の配偶者は1500万円(9000万円×3分の1÷2分の1=1500万円)を単独で引き出すことができるのかというと、これはできません。

条文のかっこ書きに記載があるように、法務省令で引き出せる上限額が決められています。

法務省令で定める上限額は150万円です。

 

したがって、どんなに多額の預貯金がある方でも相続人が単独で引き出せる額は150万円までとなります。

 

自走用車いすの種類

2020-09-11

弁護士の高田です。先日ブログで車いすのクッションについてのお話をしてみましたが、今日は車いすのお話をしてみたいと思います。車いすも色々な種類があります。主に後ろから押してもらうことを主に考えている車いすもありますし、私が乗っているような自走することを主に考えている車いすもあります。私が、わかるのは主に自走する車椅子です。自走用の車いすについてお話してみたいと思います。車いすは大きく材質や構造などで分類することができます。材質はもっとも普及しているものとしてアルミを主とした合金があります。廉価で強度もあり良い素材ですが、チタンなどにくらべて重いという欠点があります。また、近年ではカーボン素材の車いすも作成されるようになりました。とても軽いので便利そうですが、100万円以上するものもありとても高価です。私が、車いすに乗り始めた約30年前は20万円を超える車いすは少数派だったのですが、今では20万円は自走用車いすとしてはむしろ廉価な部類に属すると思います。

構造では折り畳み式と固定車に分けられると思います。折り畳み式というのは座面を持ち上げるとたたむことができる一般的に普及しているタイプです。しかし、車いすのフレームの強度を出すことが難しいという欠点があります。固定車というのは、車いすのフレームの強度をとれる構造をしています。車いすのフレームの強度がとれると車いすを漕いだ時に力の逃げが少ないというメリットがあります。しかし、車いすの車輪を外さなければ分解して小さくなりません。そのため、車などへの積み込みが不便という欠点があります。一長一短というところです。できれば、複数の車いすを所有して用途に応じて使い分けたいところです。

さて、弁護士としてのお話です。技術の進歩により、良い道具が出てくるのは素晴らしいことです。しかし、道具を購入するには費用が掛かります。高額な道具を複数所有できれば生活は便利になりますが経済的には大変です。このようなことを交通事故の賠償金請求の際に考慮して欲しいところではありますが、現実には車いすであれば外用と家用の車いす2台所有を認めてもらうことが精いっぱいというところです。そのため、名目を問わず少しでも多くの賠償金を認めてもらうよう努力しています。

交通事故における傷害慰謝料について

2020-08-24

 今回は,交通事故において負傷した場合の慰謝料(傷害慰謝料)についてご説明いたします。

1 はじめに

 慰謝料とは精神的損害のことです。交通事故により負傷した場合,治療期間や入通院日数に基づいて,慰謝料を算出することになります。なお,死亡や後遺障害についても慰謝料は存在しますが,それらは別の機会にご説明いたします。

2 算出基準

①自賠責基準 1日につき4300円となります(令和2年4月1日以降の事故)。

②保険会社基準 自賠責基準に近い金額となることが多いようです。

③弁護士基準 裁判例の蓄積に基づいて作成された算定表が存在します。弁護士が傷害慰謝料を請求する場合には,同算定表に基づいて請求することが一般です。

3 まとめ

 保険会社が被害者の方に提示する慰謝料の金額は,保険会社基準に基づくことが通常です。弁護士が被害者の方より依頼を受けた場合,被害者の代理人として,弁護士基準に基づいて慰謝料の交渉を行ないますので,被害者の方がご自分で交渉するよりも,慰謝料の金額が高くなる傾向があります。

少年事件について

2020-08-06

弁護士の大和田です。今日は少年事件についてお話しようと思います。

少年事件で審判(大人でいう裁判)が行われる場合、少年の処遇について警察官、検察官、鑑別所、調査官などが意見を述べます。弁護士も付添人として意見を述べます。それぞれ事前に意見書を提出するので、審判日までには全員の意見が出揃うことになります。

これらの意見のうち、調査官の意見は非常に重要です。調査官が少年院相当との意見を出した場合、それを覆すのはなかなか難しいという印象です。調査官は裁判所の職員で、少年や保護者と面談を重ね、付添人とも打ち合わせをしながら最終的な意見を述べますので、付添人として少年院が相当ではないと思われる事件では、調査官に対して少年が家に帰っても大丈夫だということを丁寧に説明していくことになります。

それでも、調査官から少年院が相当との意見が出てしまうこともあります。

担当した事件では、付添人だけが保護観察が相当との意見を述べ、警察官、検察官、鑑別所、調査官の全員が少年院が相当との意見だったことがありました。

なかなか難しい事件でしたが、審判の日ギリギリまで、少年が家に帰れた場合の監督の方法や仕事先などの調整を続けた結果、保護観察処分となりました。

最後まで調整を続けることの大切さを改めて実感した事件でした。

他にもこれまで多数の少年事件を扱ってきましたので、お子様が逮捕されてしまったなどお困りの際にはお気軽にご相談下さい。

相続第13回目「改正相続法の概要ー遺産分割に関する見直し②ー」

2020-07-13

 

弁護士の若林です。

遺産分割に関する見直しのうち、②遺産分割前における預貯金の仮払い制度の新設について触れていきます。

この制度が新設された経緯には平成28年12月19日の最高裁判例が大きく関係しています。

そのため、今回はこの最高裁について説明します。

 

《最高裁判例が出る前》

 

相続財産のうち、可分債権は相続と同時に分割されます。

そして、預貯金も可分債権として相続が発生すると当然に相続人が相続分に応じて取得するものとして扱われてきました。

例えば、夫婦、子供2人家族で、父が預金1000万円を残して亡くなったとします。この場合、父が亡くなったと同時に、母が500万円、子供たちが250万円ずつ相続したと扱われるわけです。

遺産分割を経る必要がないため、遺産分割調停・審判においては、全相続人の合意がない限り、相続財産の対象として扱うことができませんでした。

 

その結果、合意がない場合には預金は法定相続分で分けられることになり、生前贈与や特別受益といった事由が反映されず相続人間の実質的公平が確保できないことがありました。

 

《最高裁判例が出た後》

 

最高裁判例の事例は、配偶者のいない被相続人が亡くなり、2人の相続人が争った事案です。

被相続人の遺産として約258万円相当の不動産と4000万円以上の預貯金債権があったほか、相続人の一人が約5500万円の生前贈与を受けていたという事情がありました。

第一審や控訴審では、預貯金は合意がない限り遺産分割の対象とすることはできないとした上で、約5500万円の生前贈与を特別受益とし、その結果生前贈与を受けていた相続人の具体的相続分は0となり、他の相続人が不動産を取得すべきものと判断していました。

 

当事者からの抗告を受け、最高裁は、

遺産分割の仕組みが共同相続人間の実質的公平を図ることを旨とすることや、遺産分割手続きの実務上は、現金のように、評価についての不確定要素が少なく、具体的な遺産分割の方法を定めるに当たっての調整に資する財産を遺産分割の対象とすることに対する要請も広く存在することを指摘した上で、預貯金の法的性質について以下のように触れました。

「共同相続された普通預金債権、通常貯金債権及び定期貯金債権は、いずれも、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく、遺産分割の対象となるものと解するのが相当である。」

つまり、相続人全員の合意の有無にかかわらず、預貯金債権も遺産分割の対象となると判断したのです。

 

 

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