Archive for the ‘交通事故に関する質問’ Category
交通事故の法的手続
弁護士の北村です。
当事務所では「交通事故特設サイト」を開設し,交通事故被害者の方の手助けに力を入れてきました。
https://jiko.takada-law.jp/
さて,交通事故事案について弁護士が依頼を受けた場合,事案の特徴や依頼者様のご希望を踏まえて,どの法的手続を採るのがベストか決めることになります。
今回は,どんな手続があるのか紹介します。
1 示談交渉
相手保険会社担当者や相手方弁護士と一対一の交渉です。通常はここからスタートすることが多いです。
話がまとまるのであればスピーディな解決が可能になります。訴訟や紛争処理センターの場合より保険会社の対応が渋いこともあります。
2 訴訟
いわゆる裁判手続です。法的論点について見解の相違が激しい場合や,そもそも事実関係に争いがある場合などに用いられます。
公平中立な裁判所の判断で解決が図れるメリットがありますが,かなりの時間がかかります。また,かっちりした証拠の有無が鍵となります。
3 交通事故紛争処理センター
裁判によらない紛争解決(ADRといいます)のための第三者機関です。担当弁護士が中立の立場から和解あっせんをしてくれます。
訴訟と比較すると,スピーディな手続でありながら,柔軟に有利な解決が図れる場合もあり,使い勝手は悪くないと感じます。
4 民事調停
訴訟と同じ裁判所の手続ですが,調停委員会の整理のもとで話し合いを進める手続になります。
交通事故で弁護士をお探しの方は,解決実績豊富な茨城県土浦市の髙田知己法律事務所にご相談ください。
交通事故専門サイトを開設しました。
交通事故専門サイトを開設致しました。
当事務所は、開所以来多くの交通事故のご相談、ご依頼をいただいており、様々な案件を解決してまいりました。
そこで、交通事故案件における当事務所の特徴や解決実績をより多くの方に知っていただけるよう、交通事故専門サイトを開設致しました。
また、特徴や解決実績の他、ご相談の内容ごとの対処方法などをまとめてありますので、交通事故の問題でお悩みの方の手助けになれば幸いです。
茨城で交通事故の問題をどの弁護士に相談したらよいのかお悩みの方や、交通事故が初めてのことでどのように対応したらよいか分からないという方は、是非当事務所の交通事故専門サイトをご覧ください。
脊髄損傷を受傷してしまった方々へ3 脊髄損傷の弁護士から
第2 お手伝いしたいこと
2 社会復帰のためのサポート
車いすの生活になると、今までの生活とは一変します。自動車の運転方法も変わりますし、いままでのように自由に電車やバスに乗ることもできなくなります。そのため、通学や通勤が難しくなります。さらに、体力や内臓の機能の低下から無理がきかなくなります。場合によっては、自宅の出入り口の段差などにより、入院先からの帰宅すらままならないこともあると思います。そのほかにも多くの新しいバリアーが生じます。これらを一つずつ解消することを具体的に考えなければなりません。示談をするためには、これらの解消にも対応しなければなりません。受傷された方はそれぞれ障害の程度、生活環境が異なります。それぞれの方々にとって最も良い形の解決方法を一緒に考えたいと思っています。
3 すでに示談をしてしまった方々へ
示談後は、弁護士としてはお手伝いできる部分はとても少なくなると思います。しかしながら、まれなケースとして、後遺症の再認定によってあらたな請求をすることも考えられますので、ご相談していただければと思います。
また、弁護士としてのお手伝いではないですが、脊髄を損傷した者としての経験をお話することはできます。私の半生について本を出版させていただいています(「車いす弁護士奮闘記」きんざい2017/1/12)ので、読んでいただければ嬉しく思いますが、直接話を聞いてみたいというお話があれば、日本全国都合のつく限り伺わせていただきたいと思っています。私は18歳のときに受傷しましたので、特に若くして受傷してしまった方にお話ができたら嬉しいです。ご連絡をお待ちしています。
脊髄損傷を受傷してしまった方々へ2 脊髄損傷の弁護士から
第2 お手伝いしたいこと
1 示談交渉について日本全国対応します
脊髄を損傷され、入院しリハビリを続けている中で、保険会社との示談交渉を進めていくことは、ご本人やご家族に大変なご負担となります。保険会社や相手方弁護士との交渉は、お任せください。必要なことはすべてこちらで把握させていただき進めて行きますので、請求漏れや手続きの間違いなどの心配がありません。安心して治療に専念していただくことができます。
また多くのケースで弁護士が交渉した場合、示談金を増額することができます。脊髄損傷の場合、保険会社からの示談金の提案は数千万円になることも多く、それで十分な金額なのではないかと納得されることもあるかもしれません。しかし、今後長い人生を送ることを考えた場合、少しでも多くの示談金額を確保することは、重要です。保険会社からの示談金の提示額が本当に適正なものかどうか。提示額の金額の大きさにまどわされず判断することが大切です。示談をする前にぜひ私に連絡をください。もちろん日本全国どちらからでも大丈夫です。その賠償金額が適正なのかどうかを専門のスタッフとともに検討させていただきます。そして、相談者の方が納得して示談できるお手伝いをさせていただきたいと思っています。
次回、もう少しお手伝いしたいことを書きたいと思います。
脊髄損傷を受傷してしまった方々へ1 脊髄損傷の弁護士から
第1 自己紹介・お手伝いしたいこと
1 私は、脊髄を損傷しています。胸椎の11番12番が受傷部位です。18歳のときに交通事故で受傷しました。私の現在の仕事は弁護士です。弁護士として脊髄を損傷してしまった方々のお役に立ちたいと思っています。日本全国どちらでも対応したいと考えていますので、遠方の方でもご連絡いただければ嬉しいです。
2 ひとことで脊髄損傷といっても頚椎損傷、胸椎損傷、腰椎損傷、仙骨損傷と障害部位や程度によって症状は様々です。多くの場合、重い障害としてその後の人生に大きな影響を与えます。また、残念ながら現在のところ脊髄損傷は治りません。脊髄を損傷すると、四肢が麻痺して、車いすなどを使用しなければならなくなります。場合によっては寝たきりになってしまうこともあるでしょう。これ以外にも体力や持久力が驚くほど無くなる、内臓の機能低下、褥瘡や排泄の問題など脊髄を損傷しなければわからない色々な問題が起こります。受傷後の生活のつらいことの一つに、頑張ろうと思っても体が全くついてこないため頑張ることができない、それでも無理に頑張ると体を壊してしまうということがあると思います。
3 このようなことから、受傷直後はつらい思いをされることもあるかもしれません。私は受傷直後とても苦しい思いをしました。そのような苦しい中、少しずつ前向きに考えられるようになったのは、脊髄損傷の先輩方の話です。リハビリを重ねることによって色々なことができるようになることを教えてもらうことはとても励みになりました。私は、受傷して30年がたちますが、新たに受傷してしまった人に対して、少しでも元気が出ることをお伝えできたら嬉しいと考えています。
4 また、私は同じ境遇の人のお手伝いをしたいという気持ちから仕事として交通事故に関する事案に熱心に取り組んでいます。事務所としても、交通事故案件を専門とするスタッフが所属する交通事故相談室を設置して力を入れています。現実問題として受傷後の生活ではお金も大切です。今までと同じように仕事はできませんし、生活環境を整えるのも大変です。不自由な状況になってしまっても、より良い環境で生活を送って欲しい。そのためにも、適正な賠償金を受け取って欲しい。少しでも多くの示談金を受傷した方にお渡しするためのお手伝いがしたいと考えています。
5 次回は、私が脊髄を損傷してしまった方々にお手伝いしたいと考えていることを、具体的に述べてみたいと思っています。
「交通事故等の料金規定を改定しました」
弁護士の小沼です。
平成29年7月より,当事務所の料金規定が改定されました。
従前の料金規定よりも分かりやすくなるよう,内容をシンプルにしました。今回は,内容を大幅に改定した交通事故の料金規定についてご説明します。
① 弁護士費用特約が使用できる場合
お客様の費用負担は発生しません。
弁護士費用(着手金・報酬金等)はお客様が加入している自動車保険の保険会社から支払われます。弁護士費用特約を使用できるかについてご不明な場合は,ご自身が加入している自動車保険の保険会社に問い合わせることにより,確認することが可能です。
② 弁護士費用特約が使用できない場合で,相手方保険会社から書面で支払額の提示があった場合
着手金は,無料です。
報酬金は,書面での提示額から増額した金額の30%となります。
したがって,提示額からの増額がなかった場合には,報酬金が発生しないことになります。
③ 上記①②以外の場合
着手金は,無料です。
報酬金は賠償金の10%+15万円となります。
お客様自身が相手方保険会社と直接に交渉するのではなく,早期に交渉を弁護士に任せたいときなどが,この場合にあたります。
実費や消費税等については,当事務所の料金規定をご参照ください。また,ご不明な点等がございます場合には,お問い合わせいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
以 上
「弁護士特約について」
弁護士の小沼です。
今回は,自動車保険の弁護士特約についてご説明いたします。
1 弁護士特約とは
自動車保険に特約として付加することができる保険です。保険加入者が,加害者に損害の賠償を請求する場合に利用することになります。自身の加入する保険会社が弁護士費用を負担することにより,費用負担なしで法律相談や弁護士への依頼が可能となります。
2 メリット
相手方保険会社等との交渉に際し,依頼者の方に代わり,弁護士が交渉することになります。弁護士が専門的知識に基づき交渉するため,一般の方が交渉するよりも,示談金の額が高くなる傾向があります。弁護士特約のみを利用する場合には,加入保険の等級は変わらないことが一般的です。
3 まとめ
弁護士特約は自動車保険の特約(オプション)ですので,保険料が多少増えてしまうというデメリットはあります。もっとも,交通事故に遭遇した場合に,無料で法律相談や弁護士への依頼が可能となりますので,もしもの場合に備えて付加しておくと安心できるのではないでしょうか。
以 上
こんな証拠があるといい①交通事故編
弁護士の北村です。今日は雪も降ってとても寒いですね。
さて,今回から数回に分けて,案件ごとにどんな証拠が有用かについて話をしてみようと思います。もっとも,以下の話はあくまで一般的な傾向であり,事案によって異なる点も少なくはないことを,念のため付け加えておきます。
1回目は,交通事故についてです。資料の取得が容易であまり争いにならない点については省略し,当事者の方に収集をお願いすることが多い資料にしぼって紹介します。
(1)過失割合について
過失割合が争いになっている場合,そもそもお互いの動き方や速度,位置関係などについて主張が食い違っていることがほとんどです。ベストな証拠はドライブレコーダーなどの動画データでしょうか(角度次第ではありますが)。事故現場の写真やストリートビューを証拠化することも多いです。実況見分調書などの刑事記録や会話の録音データなどがあれば,当事者がいつどんな主張をしているのかが分かりますが,これらが決定的な証拠になるとは限りません。
(2)物的損害(車両)について
修理費は,通常は相手方任意保険会社のアジャスターが見積りを出します。これとは別に見積りを取得したり車両の写真を撮ったりすることが有用な場面もありますが,一般的には修理見積りの内容を争うのは難しい印象があります。
車両時価については,いわゆるレッドブックやウェブサイト上の中古車情報が算定根拠となります。変わった仕様の車両の場合,仕様の詳細が分かる資料(車検証や車両写真など)があると,それを前提とした条件検索がしやすくと思います。
営業車について休車損害を請求するためには,利益(売り上げおよび経費)に関する資料や,予備車両がないことを証する配車表などが必要になります。これも,一般的には立証が簡単ではない印象があります。
(3)休業損害について
給与所得者の場合には,勤務先に休業損害証明書を記入してもらえば足ります。
個人事業主の場合には,基本的には直近年度の確定申告書をベースに算定します(所得そのものとは異なります)。確定申告書の記載と実態との間にずれがあり,実態に即した算定を求める場合には,現実の収入・経費や生活状況等についての資料が必要となります。
(4)所持品・備品等について
購入時ないし再取得時の領収書等が必要です。物品によっては,減価償却を考慮する必要があるものもあります。
「交通事故における入通院慰謝料について」
弁護士の小沼です。
今回は,交通事故における慰謝料についてご説明いたします。
慰謝料とは精神的損害のことですが,交通事故の被害にあった場合,治療期間に対する入通院慰謝料を加害者に請求することができます。なお,後遺障害等に関する慰謝料も存在しますが,今回は入通院慰謝料に絞って説明させていただきます。
1 基準
①自賠責基準
1日につき4200円となります。
②保険会社基準
自賠責基準に近似した金額となることが通常です。
③裁判基準(弁護士基準)
裁判例の蓄積に基づいた算定表が存在します。訴訟を含め,弁護士が相手方に入通院慰謝料を請求する場合,同算定表に基づくことが一般的です。
2 まとめ
入通院慰謝料の金額は,自賠責基準や保険会社基準によるよりも,裁判基準(弁護士基準)基づいて算定した方が高額となる傾向があります。相手方が任意保険に加入している場合,相手方保険会社が被害者の方に提示する金額は,保険会社基準に基づくことが通常です。
弁護士が被害者の方より依頼を受けた場合には,訴訟を見据えたうえで,依頼者の代理人として,裁判基準(弁護士基準)に基づき交渉していくことになります。したがって,自身で交渉するよりも増額を見込める場合があります。
以 上
「交通事故における休業損害について」
弁護士の小沼です。
今回は,交通事故における休業損害についてご説明いたします。
1 はじめに
休業損害とは,就労不能による収入の減少を損害と捉えたものです。
同損害に関しては,加害者が加入する保険会社等に対して,賠償請求していくことが可能となります。もっとも,損害として認められる範囲は,入通院等のため,実際に仕事を休んだ日数に限られます。
1日当たりの損害額に関しては,次のような試算することが一般的です。
2 被害者の収入算定の基礎
①給与所得者の場合
事故前3ヶ月間の平均賃金を基礎にして収入を算定します。
②個人事業主の場合
事故前年における確定申告の所得額を基礎にして収入を算定します。
③家事従事者(主婦)の場合
女子労働者全体の平均値を基礎にして収入を算定します。
④学生,無職者等の場合
原則として休業損害は認められません。
3 結語
今回は,交通事故における損害の1つである休業損害についてご説明させていただきました。交通事故に関しては,治療費・入通院慰謝料・後遺障害による逸失利益等の損害も存在します。今後も交通事故に関し,順次ご説明させていただく予定ですので,よろしくお願いいたします。
以 上
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